
2025年、日本の金融・経済シーンは、後世に語り継がれるであろう歴史的な転換点を迎えました。
その象徴となったニュースが、日経平均株価の5万円大台突破です。
10月には一時5万2,000円を超え、バブル期の最高値を塗り替えました。
2024年から続くこの「上昇気流」は、もはや一時的なブームではなく、日本の構造的変化を世界に印象付ける出来事となりました。
この株高を牽引した要因は、主に次の3点です。
証券口座数は2025年末時点で過去最高を更新し続け、
かつては一部投資家の特権だった株式市場は、今や**「国民の資産形成の主戦場」**へと変貌しました。
しかしその一方で、私たちはかつて経験したことのない
**「豊かさの二極化」**という冷徹な現実にも直面しています。
株価が過去最高を記録する一方で、一般家庭の家計を圧迫しているのが、慢性的となったインフレです。
2025年の消費者物価指数は、エネルギー価格の高騰や円安の影響を受け、高止まりを続けています。
特に2025年4月、政府による電気・ガス料金の補助金が完全に打ち切られたことは、家計に大きな影響を落としました。
さらに、日本銀行が政策金利を0.5%程度まで引き上げたことで、
私たちの生活には四半世紀ぶりに**「金利のある世界」**が本格的に到来しました。
普通預金金利が0.2〜0.3%に上昇し、「預けておけばわずかにお金が増える」感覚が戻ってきました。
住宅ローンの変動金利が上昇を開始し、月々の返済額増加に直面する世帯が急増しています。
「資産を持っているかどうか」で、生活の質が大きく分かれるフェーズに突入したと言えるでしょう。
「メリハリ消費」と「資産防衛」このような不透明な状況下で、消費者の行動は極めて合理的、かつ情緒的に変化しています。
2025年のトレンドを象徴するキーワードは、**「メリハリ消費」**です。
AIによる最安値検索や、賞味期限間近の商品を格安でシェアするサービスが定着。ポイント活用は、もはや家計を守るための「インフラ」となりました。
一方で、自分の価値観に合うものには惜しみなく支出する傾向も強まっています。
「推し活」や「体験型旅行」への支出は、物価高の中でも衰えていません。
また、投資スタイルにも変化が見られます。新NISAによるインデックス運用を軸にしつつ、
金(ゴールド)や高配当株を組み合わせた、防御力の高いポートフォリオへとシフトしています。
2025年、私たちは「お金を持っていれば安心」というフェーズから、「お金をどう定義し、どう管理するか」**が問われるフェーズへ移行しました。日経平均がいくらになろうとも、幸福を決めるのは外部指標ではありません。自分にとっての「必要十分」を見極め、揺るがない自分軸のマネーリテラシーを持つこと。それこそが、この激動の時代を生き抜く最大の武器となるのです。